
紅夜夢
「ああ…とろけてしまうよ…お前さん」愛する人の激しい愛撫に私の身体が悶え狂う。高橋お伝、心底惚れた男のためにその肉体を捧げた女!!
明治九年八月。東京市ヶ谷監獄に透き通るような白い肌をした若い女が投獄された。
女の名は高橋お伝。生まれは上州利根郡下牧村。十六の時に波之助という婿養子をもらったが、波之助は業病やみのヒドい病身で、手も足も痺れ、酒なくしては生きていけない身体になっていた。
当然、医者の払いも溜まり苦しい生活のお伝は、四十絡みの金貸し田中甚三郎の所へ行く。金は借りられたものの好きモノの甚三郎にその美しい身体をおもちゃにされてしまった。
横浜にいい医者がいるのを聞いていたお伝は、波之助と共にそのお金を持って夜逃げすることにした。二人は互いの体を弄り合いながら、夢中で将来のことを話し合った。
…そして三年後、横浜…。
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